加納晃ブログ

企業やメディアの真実隠しは国民の判断を誤らせます。これに無関心でいると日本は現在の欧米のように混乱の社会に突入します。善良なる国民であれば、もうこれ以上無関心を装うことはできません。

多数の中での行動って変わる

◇人の行動について面白い事か書いている本に出会った。その本によると、人は、一人でいる時と他人とともに居る時では、考えることとも執る行動も違うそうである。

◇例えば、通勤電車の時間を気にしながら幅六mほどの歩道を大勢が駅に向かって歩いている。その歩道の脇で中年の男性がお腹を押さえて苦しんで打つむせに倒れているとする。駅に向かう大勢の人は、その人を見ても避けて駅に向かって歩いて行くと言う。

◇一方、人通りの少ない歩道を駅に向かって歩いている時に、歩道の脇に人が倒れているのを見るや否やそばに駆けつけて、「どうかなさいましたか」「救急車を呼びましょうか」と声をかけると言う。◇同じ人間であるが置かれた状況で執る行動が変わると言うのである。都会の人は冷たいとか、サラリーマンやOLは自分さえ好ければいいのだと言う声も聞こえそうだが実は真相は違う。

◇これは社会心理学にある社会的影響と言われるもので、情報的影響を受けて自分の行動を変化させていくのである。多数派は少数派に対して社会的勢力を持ち、社会的影響を及ぼすと言うのである。つまり、私たちは意味合いが不確かで判断が難しい場面では周囲の他者の見解や行動を理解や判断のための情報として用いると言う。つまり、多数の行動を理解や判断の情報として用い放置して通勤を急ぐのだそうである。これも人間の一面であると。